米国の通信サービスセクターのETF VOXの株価の推移や構成銘柄、利回りについて知りたいです。
他にも高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてVOXに投資するメリットは何でしょうか?配当実績についても知りたいです。
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- VOX:株価の基本データと特徴は?
- VOXの構成銘柄とセクター比率は?
- VOXのチャートとリターンは?コロナからも完全回復!
- VOXの配当実績と増配率は?
今回は米国の通信サービスセクターのETF(VOX)について特徴や株価の推移などを分析していきます。
米国のセクターETFは、事業ごとに11種類に分類されていて、VOXは通信コミュニケーションセクターにまるっと投資できるETFとなっています。
2018年のセクター見直しの際に、グーグルやメタ(フェイスブック)が、このセクターに再編されて話題となりました。
参考記事⏬
米国セクターETF 11種類とは?
そんな人気銘柄も含まれるVOXの構成銘柄や利回り、特徴についてわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産を運用しています。これらの経験を踏まえて記事を書きました。
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目次
VOXの特徴とは?
VOXは、米国のバンガード社が販売・運営しているETFで、米国株式市場のうち、コミュニケーションサービス・セクターの銘柄を組み入れたETFです。
このコミュニケーションサービスセクターは、SNS、エンターテイメント、通信サービスなどを提供している企業を集めたセクターです。
もともとは”電気通信サービス”という名称でしたが、2018年のセクター再編で、GoogleやFacebook(Meta)などがこのセクターに入ってきて、現在の名称になっています。
”株式投資の未来”という書籍によると、1957~2003年の電気通信サービスセクターのトータルリターンは9.63%(1957〜2003年)となっており、S&P 500の10.85%を下回っています。
もっとも、2018年に分類変更があったこともあり、この数字はもはや参考にならないですね。
基本データ
2023年12月12日現在のデータを見てみましょう。
銘柄数 | 112 |
株価(52週レンジ) | 79.71 〜 114.25ドル |
分配金利回り | 1.00% |
経費率 | 0.10% |
設定日 | 2004年9月29日 |
運用会社 | Vanguard |
経費率は0.10%となっていて、S&P500ETFのVOOが0.03%、高配当ETFのVYMが0.06%と比較するとちょっと割高感があります。
アルファベットとメタ(フェイスブック)の2銘柄だけで、保有割合の30%以上を占めるまでに至っています。
分配金利回りは低いですが、利益成長率が高く、自社株買いにも積極的な銘柄が多いので、キャピタル・ゲイン(値上がり益)を期待できるETFと言えるでしょう。
やはり米国市場の魅力は成長力の高い企業が多いことでしょう。これらの銘柄にまるっと投資できるETFについて記事をまとめています。
ぜひご覧ください。
VOXの構成銘柄とセクター比率は?
VOXの構成銘柄TOP10
構成銘柄上位10社(2022年11月30日現在)は以下の表のとおりです。
やはり時価総額の高いアルファベット(グーグル)、Meta(フェイスブック)の構成比率が大きいですね。
意外なのがウォルト・ディズニーやネットフリックス(Netflix)が含まれていることでしょう。映画コンテンツの提供や動画配信といことで通信コミュニケーションセクターに入っています。
VOXのセクター比率
続いてセクター比率です。
No. | サブセクター | 構成比率 |
1 | Interactive Media & Services | 45.8% |
2 | 映画・娯楽 | 16.2% |
3 | ケーブル・衛星テレビ | 11.0% |
4 | 総合電気通信サービス | 8.5% |
5 | Interactive Home Entertainment | 5.3% |
6 | 放送 | 4.0% |
7 | 代替通信事業会社 | 2.9% |
8 | 無線通信サービス | 2.9% |
9 | 広告 | 1.8% |
10 | 出版 | 1.6% |
携帯電機通信などの旧来の通信事業とメディアやエンターテイメント等のコンテンツ事業に二分されます。
メディア・サービスが全体の約40%を占めていますが、2018年のセクター見直しにより、コミュニケーションコンテンツ配信、大手の比率が高まった結果です。
VOXの株価の推移(パフォーマンス実績)
VOXが設定された2004年以降の株価推移を示したのが以下のチャートとなります。
赤:VOX 青:S&P500
長期的に見るとS&P500のパフォーマンスを大きく下回っています。
2017年以降、通信銘柄であるAT&Tやベライゾンなどの通信株が低迷している影響もあるのでしょう。
さらに22年に入ってVOXの主力銘柄であるMetaやNetflixの成長が鈍化。望決算で株価が1日で20%も下落するなど急落しています。
VOXが短期的に大きく下落しているもの、22年以降、これらの成長株の株価が急落しているからです。
コロナショック時のVOXのチャート
コロナショックのあった2020年前後の2年のチャートで、比較してみました。
緑:VOX 青:VOO
わずかにVOXが上回っていますね。
新型コロナ拡大による外出制限もあり、メディア・コンテンツなどの需要が強かったということです。
VOXの年率利回り
VOXの配当金も含めたトータルリターンは以下のとおりです(2022年12月31日現在)。
短期的にパフォーマンスが悪化していることもあり直近10年のリターンだと10%を割り込み3%台にまで落ち込んでいます。
2021年末頃までは米国株式市場は史上最高値を更新していることもあり、グーグルやメタで構成されるVOXの株価は好調だったんですけどね。
リーマンショックをはさんだ設定来リターンでも5%程度と若干もの足りないですね。
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VOXのこれまでの分配金実績は?
VOXの分配金実績を見てみます。
やはり2018年のセクター見直しを境に分配金が大幅に減少していますね。分配金利回りは0.7%程度とかなり低い水準です。
構成比率の40%近くを占めるアルファベットやフェイスブックが配当を出すようにならない限り分配金の上昇に期待するのは厳しそうです。
なお、ETFも配当に期待できますが、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いこと。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
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「米国ETF VOXの株価推移」まとめ
今回は、米国株式市場のうち、コミュニケーションサービス・セクターの銘柄を組み入れたETF VOXの特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
かつてVOXが「電気通信セクター」だったときは、ベライゾン、AT&Tの2銘柄だけで保有割合の約45%を占めていましたが(2017年8月)。
しかし2018年にコミュニケーションセクターとなってからは、この2銘柄の保有割合はあわせて約12%と激減。逆にアルファベットとフェイスブックの2銘柄だけで、保有割合の約40%近くまで、高まりました。
VOXは過去10年のパフォーマンスはそれほど高くありませんが、2018年を境に全く特徴の違ったセクターに生まれ変わっています。
5Gの普及で通信環境が高速化する中で、コミュニケーション、コンテンツ配信ビジネスが躍進が見込まれる中、VOXは今後期待大のETFと言えるでしょう。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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