みずほフィナンシャルグループ(8411)の株価がなぜ安いのか知りたいです。みずほ(mizuho)の株価は上がらないのはなぜですか?
みずほFGの今後の株価の予想や配当の推移についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- みずほフィナンシャルグループ(8411)の株価はなぜ安い|株価の状況は?
- みずほFG(mizuho)の配当と株主優待は?
- みずほ銀行の株価の推移(チャート)は?
- みずほFGの株価はなぜ安いのか?
- みずほ銀行の業績の見通しや株価を予想は?株は買い?
高配当で人気のみずほFGですが、2019年3月に6800億円の巨額損失を計上するなどイマイチ冴えない銘柄ですね。マイナス金利で厳しい経営状態が続いています。
マイナス金利導入もあり経営環境が厳しいメガバンクですが、株価は長期的に冴えない状況が続いていますね。
世界的に金利が上昇しており、日本の長期金利も上昇傾向です。収益の改善期待で銀行株に買いが入っているものの、みずほ銀行はシステム障害が頻発しています。
そんな苦境の中、みずほFGは22年2月に社長及び会長を交代することを発表しました。
今回は、そんなメガバンクの一角みずほフィナンシャルグループについて、株は買いなのか銘柄分析しています。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に 1,500万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
みずほ6,800億円の巨額損失!配当は大丈夫?
みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行)は2019年3月期決算の中で、店舗や次期勘定系システムの減損処理などで約6800億円の損失を計上すると発表しました。
これは、
・低金利や金融のデジタル化のため採算の悪い店舗を閉鎖
・システムを更新・処理
による費用を計上したため。これに伴い、連結純利益の予想を前期比86%減の800億円に下方修正しました。
本来なら損失計上は大幅な株価下落を引き起こしますが、株価はそれほど大きく反応しなかったですよね。
これは、配当金も前年度と同じであることが発表され、長年の懸案であったシステム更新に一定の目処がつくことから投資家の安心感が広がったことによるもの。
他方、銀行業界は長きにわたるゼロ金利、マイナス金利の影響で経営環境が厳しい状態が続いているんですよね。
高配当銘柄として人気のみずほフィナンシャルグループ。その株価の現状と収益について以下詳細に見ていきます。
参考記事:みずほ6800億円損失、純利益86%減に下方修正(日経新聞)
みずほ銀行の株価はなぜ安い|株価の状況は?
みずほ銀行の株価データ(2024年3月5日現在)を簡単にまとめました。
株価の指標的には配当利回りが約3.5%ですから日本株の中では高配当銘柄と言える水準。PERの目安は13~15倍ぐらいですから、約11倍台というのは指標的に割安な水準ですね。
株価は下落傾向のみずほ銀行ですが、PERは他のメガバンクと同じくらいの水準で、株価はそれほど割安とはいえないです。
都市銀行などの金融銘柄は業績が安定していて配当も高いですが、将来的に高い成長がそれほど期待されないセクターですよね。
いわゆる”成熟企業”であり、株価的には加熱しずらいということなのでしょう。
システム障害に苦しむみずほFGですが、同じメガバンクの三菱UFJや三井住友FGは海外展開を着実に進めるなど業績が堅調ですね。
ライバル企業の特徴は株価の見通しをまとめています。
みずほ銀行の配当実績と株主優待は?
以下がみずほ銀行の配当金の実績です。
配当金は一株あたり75円から全く増えていない状況が続きましたが、22年以降、5円増配しています。
マイナス金利が続いている状況でかつ2021年に入ってもシステム障害が発生して経営環境が厳しいですが、金利の上昇で収益の改善が見込まれていて、今後の増配はかなり期待できそうです。
日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
株主優待は…
なお、みずほFGは株主優待はありません。残念です…。
次にみずほフィナンシャルグループの株価推移と業績を見ていきます。
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みずほ銀行の株価の推移(チャート)は?
次にみずほ銀行のチャートを見ていきますね。以下は過去5年のチャートです。
みずほ銀行の株価推移を見ると、まさに日本経済や金融政策の動向を反映したものになっているといえますね。
株価が軟調だった時期は、マイナス金利の影響で収益があげづらいことが要因。さらにシステム障害の影響もあります。
推移を簡単にまとめると、
・2016年〜:マイナス金利政策導入による収益悪化から1500円程度まで下落
・2020年:コロナショックで1200円台まで下落
・2021年:景気回復期待や金利の上昇もあり1500円台まで上昇
・2023年以降:金利上昇で2000円の大台突破
ということ。
銀行なのでしょうがない面はあるかもですが、政府や日銀の金融政策の影響を受けやすいということですね。
短期チャート
次に、みずほフィナシャルグループの1年チャートを見てみましょう。
2021年以降、株価は堅調に推移しています。
23年に入って米国の中堅銀行であるシリコンバレーバンクやシグニチャーバンクが経営破綻したことで金融不安が広がり、短期的に株価が急落する場面もありました。
一方、マイナス金利が続いた日本でも金利が上昇しており、近い将来、マイナス金利政策が撤回されて金融正常化されることが確実視されています。
金利が上昇すれば金融機関の収益改善が期待されており、短期的に株価は上昇傾向です。
なお投資初心者の方には、株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は1株からの少額投資はどうでしょうか?
少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
みずほ銀行の株価が上がらない理由とは?
コロナショックの影響もあいますが、みずほ銀行の株価が長期的に上がらないのは、
- 経常収益は上昇も利益が大幅に減少傾向
- システム開発費が経営を圧迫
- 日銀のマイナス金利政策
です。以下、クイックに見ていきます。
理由①:経常収益は上昇も利益が大幅に減少傾向
経常収益、経常利益、当期利益の推移は以下のとおり。
これらの推移を見ると経常収益(売上高)は伸びているものの、利益が完全に減少傾向であることがわかりますね。
特にマイナス金利政策が導入された2017年3月期に経常利益が2,000億円以上も減らしています。これだけ利益が吹っ飛ぶと、株価が上がらない理由もわかりますね。
2020年4〜6月の四半期決算も、新型コロナの影響による貸し倒れが出ることに備た費用が膨らみ前年同期比に比べて24%の減益となりました。
他方、21年以降は景気回復期待や金利上昇もあり業績は回復しています。
なお、銀行株は景気の動向に業績が左右される景気敏感セクターですが、反対に通信株や医薬品株は景気の動向に業績が影響を受けづらいディフェンシブセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
理由②:システム開発費が経営を圧迫
みずほ銀行は、富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行の3行が合併して誕生しましたが、システムの統合がうまくいかず巨額のシステム開発費がかかっています。
2002年と11年の2度にわたって大規模システム障害を引き起こしたこともあり、2012年から約7年かけてシステムの開発・更新を続けてきたんですよね。2019年のゴールデンウィークにもみずほのATMが使えなくなりました。
2018年度の当期利益が5,000億円近く減少したのは、このシステム開発費を4,600億円近く計上したことによるものです。
なので、この2012年から7年にわたるシステムの開発・更新が経営の足かせになったことは間違いありません。
2021年に入っても一部のATMが使えなくなったり、入金や振り込みが一時できなくなったりとシステム障害が頻発しており、この問題は解決には程遠く、いまだに尾を引いています。
参考記事:みずほ銀行、ATM130台一時使えず 今年6回目の障害(日経新聞)
理由③:日銀のマイナス金利政策
みずほ銀行の利益が減少傾向なのは、2016年1月29日に日銀が決定したマイナス金利の導入であることは間違いないですね。
他の銀行と同様にみずほ銀行も預かった貯金額の大半を国債で運用。そのためマイナス金利の導入で国債の金利が大幅に下がったため運用成績が悪化し、収益が上がらないからです。
以下が10年国債の金利チャートですが、日銀がマイナス金利を導入してから大幅に下がっているのがわかりますね。
これってみずほ銀行の株価チャートの形とほぼ同じなんですよね。以下が5年チャート。
10年国債の金利が下がるところでは、みずほ銀行の株価も大幅に下がる。
2019年に入って世界的な金利低下の流れで日本の10年国債の金利も下がっているので、みずほ銀行の株価も下がってますよね。
一方、2020年のコロナショック以降、金利が上昇傾向なのでみずほ銀行の株価もジリジリと上昇しています。
これって、三菱UFJ銀行や三井住友銀行も全く同じ傾向を示しています。
なので国債金利が上がらない状況下では、他のメガバンクと同様にみずほ銀行の株価や収益が上がらない傾向はしばらく続きそうです。
みずほ銀行の株価はなぜ安いのか?
みずほの株価は2020年まで100円台と安い、いわゆる”低位株(ボロ株)”なのは、利益の減少等によって株価が下落したことに加えて、発行株式総数が250億株と非常に多いことも要因の一つだったんですね。
ただ、みずほフィナンシャルグループは2020年10月に10株→1株の株式併合を行い、市場に出回る発行株式総数も25億株まで減りました。
なので株価も株式併合後は2000円を超えた水準で株価は推移しています。
株価が上がらないみずほ銀行の株は買い?
長期投資を前提とするのであれば、みずほ銀行の株は買いを検討しても良いと考えます。
理由としては、
・株価が安く、高配当利回り
・利益が大幅に減っても減配しなかった
・システム開発・更新が終了
・厳しい経営環境の中、収益は増加傾向
・金利の上昇で収益改善が期待できる
・メガバンクでよほどのことがなければ経営破綻しない
ということ。
一番大きいのは経営の足かせだったシステムの更新が終了したことですね。今期はこの費用を一括で処理したので利益が大幅に減っていますけど、これって来期は期待できるってことですよね。
ただ2021年に入ってシステム障害が再度頻発しており、この業績に対する影響は懸念材料といえます。
ただ利益が大幅に減った状況でも減配はなかったし、メガバンクなんで経営破綻することはまずありえません。
世界的に金利は上昇傾向ですし、マイナス金利の状況が続いている日本でも金利上昇の兆しが見え始めています。
高いインカム収入を得つつ気長に株価上昇を待っていれば良いのかと考えます。
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「みずほ銀行の株価はなぜ安い」まとめ
今回は、みずほ銀行の株価がなぜ安いとうことで、株価の推移(チャート)、配当実績や株主優待、株は買いかなどについて述べてきました。
高配当銘柄として人気のみずほ銀行。マイナス金利政策による国債利回りの低下や2021年に入ってもシステム障害…業績は冴えないですね。
ただ、長年の懸案だったシステムの更新も完了し、その費用も2018年度に一括で計上。厳しい経営環境は続くものの、時間はかかりそうですが今後の業績回復に期待できます。
金利の上昇で収益状況の改善が見込まれるのも好材料と言って良いでしょう。
配当利回りが高いこともありインカム目的の長期投資ということであれば、十分に購入を検討しても良いと考えます。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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