米国ETF

SPYVとは?株価と配当は?優良割安株で下落相場に備える!

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米国ETF SPYVの特徴や過去の株価推移について知りたいです。

高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてSPYVに投資するメリットは何ですか?配当実績についても知りたいです。

今回は、このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。

今回の記事の内容
  • SPYV:株価の基本データと特徴は?
  • SPYVの構成銘柄とセクター比率は?
  • SPYVのチャートとリターンは?
  • SPYVの配当実績と増配率は?

SPYVの株価やチャートの特徴に関して、以下のツイートをしました。

米国の大型バリュー株に投資するETF SPYV。
S&P500よりも最近のパフォーマンスは劣後しますが、
・経費率:0.04%
・配当利回り:2.25%
・銘柄数:385銘柄
と悪くありません。
最近の米国市場はGAFAなどのグロース株中心に上昇。他方、景気拡大の後半を迎えておりバリュー株への投資も面白いかもです。

上記を掘り下げます。

自分は、20年以上投資を続けていて米国ETFも保有しています。今回は、この経験も踏まえ記事を書きました。

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目次

米国バリュー株ETF SPYVとは?

SPYVはSPDR ポートフォリオ S&P500バリュー株式 ETFという名称です。

S&P500構成銘柄のうち、市場全体と比較して割安と見られる銘柄への連動を目標とする低コストETFですね。S&P500構成銘柄ということでSPYVは、大型株で構成されています。

よくバリュー株投資という言葉を聞きますが、単に株価が下落している銘柄を買うというものではありません。現在の株価が割安なのか割高なのかを見きわめて、企業の財務状況や将来性に比べて株価が割安に放置されていると考えられる銘柄に投資するというものですね。

”企業の価値を見抜く”。口でいうのは簡単ですが、実際にやるとなると企業の財務や将来性を見ていくことになり忙しい個人投資家には難しいかもです。

なので、SPYVに投資することでプロが選定した米国バリュー株全体を簡単に購入できる。大型株の安心感に加えてバリュー株の特性でもある相場の下落時も下支えされやすい割安株へ投資することができます。

米国バリュー株ETF SPYV:株価の基本データは?

早速ですが、米国バリュー株ETF SPYVの株価データ(2023年11月現在)を見ていきましょう。

SPYVの株価基本データ
  • インデックス:S&P 500バリュー指数
  • 52週レンジ株価: 37.93 〜 44.91ドル
  • 信 託 経 費 率 :  0.04%
  • 配 当 利 回 り :  1.95%
  • 配 当 実 績   :  0.82ドル
  • 組 入 銘 柄 数 :  約400銘柄
  • 設 定 日:2000年9月25日

SPYVは、SPDRシリーズということでステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)が運用するETFです。

構成銘柄数が結構多くて約400銘柄。なのでS&P500に採用されている企業のうち約80%の銘柄が含まれるということ。なのでGAFAのような明らかに割高な銘柄や高PERの銘柄を除いた銘柄で構成されているということですね。

手数料が0.04%と米国ETFの中ではかなり割安な水準ですね。米国大型バリュー株に投資できるという特徴を考えれば、十分に低い手数料といえます。

SPYVはバリュー株に投資するETFですが、グロース銘柄にまるっと投資するVUGや成長性の高い企業で構成されているQQQも大人気のETFです。

特徴をまとめていますので、ぜひご覧ください。

SPYVの構成銘柄とセクター比率は?

ここでは構成銘柄Top10とセクター比率を見ていきます。

SPYVの構成銘柄Top10

構成銘柄上位10社(2023年2月17日現在)は以下の表のとおりです。

S&P500構成銘柄の中から選ばれていることもあり、Top10に入っている企業は日本でもにも有名な優良銘柄ばかりですね。

マイクロソフトが構成比率1位というのは驚きですが、指標的には十分に割安な水準ということなのでしょう。

構成比率が2位のバークシャーハサウェーは、”投資の神様”ウォーレン・バフェットが運営する投資会社ですね。

その他、石油会社のエクソンモービル、銀行のJPモルガン・チェース、ヘルスケアのジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザー、そして娯楽の王様ウォルト・ディズニーなどの銘柄が上位に入っています。

こうしてみると米国経済の好調さの象徴とも言える、アマゾン、アップル、フェイスブック、グーグルといったいわゆるGAFAが一切入っていないことがわかりますね。

SPYVのセクター比率

続いてセクター比率です。

構成比は金融やヘルスケアなど成熟企業の多い企業のセクターで構成比率の35%程度を占めています。

S&P500のトップセクターは情報技術。成長銘柄が多く、現時点で割高となっている情報技術セクターの比率が低くなっていることが特徴的ですね。

参考URL:スパイダー社公式HP

SPYVのチャートとリターンは?

SPYVの長期チャート(設定来)

以下はSPYVの設定来チャートです。比較のためにS&P500のチャートも掲載しています。

赤:SPYV 青:S&P500

設定来チャートみると、リーマンショック前まではSPYVの方がパフォーマンスが良いことがわかりますね。

・2000年代初期:ITバブル崩壊

・2008年ごろ:リーマンショック

の直後はバリュー株で構成されるSPYVがS&P500をアウトパフォームしています。

バリュー株の特性でもある相場の下落時も下支えされやすい割安株が多く含まれているという特徴がよく出ていますね。S&P500に比べて景気後退時や金融ショックに強いということでしょう。

このチャートは配当金が含まれていないので、配当利回りの高いSPYVの方が、よりリターンが高くなるということになります。

SPYVの短期チャート(5年)

ただ直近5年チャートを見るとS&P500の方がパフォーマンスが良いですね。

赤:SPYV 青:S&P500 

直近5年間はGAFAなどの成長企業が米国経済・米国株式市場を引っ張ってきたということです。

新型コロナ拡大後も大型ハイテク株を中心に株価が好調だったこともあり、これらの比率の高いS&P500の方がパフォーマンスが良かったということです。

この状況がこれからも続くかどうかですね。

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SPYVのリターン

SPYVの配当金も含めたトータルリターン(2023年1月31日現在)は以下のとおりです。

ITバブル崩壊やリーマンショックが間にあるにも関わらず2000年の設定来の年率リターンが約7%はまずまずの数字ですね。

リターンやチャートなどETFの特徴をしっかりと把握することも大事ですが、基本的な投資理論を知ることも、長期的な勝率を高めることにつながります。おすすめの米国株投資本については、以下の記事にまとめていますのでぜひご覧下さい。

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SPYVのこれまでの配当実績と増配率は?

SPYVは他の多くのETFと同様に四半期に一度配当金が分配されます。配当実績は以下のとおり。

配当金は、リーマンショック後の2008年から3年間に結構落ち込んでいましたが、この時期以外は安定した配当と言えるのでは。

5年平均の年間増配率は7%を超えていることもあり、値上がり益だけでなくインカムも期待できるETFといえそうです。

なお、ETFも配当に期待できますが、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いこと。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。

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SPYVへの投資:ちょっとだけ考察

投資先としてSPYVは、S&P500という優良大型株の中で割安株が選定されているというのは魅力的ですね。

S&P500と比べても、配当利回りが高くて、パフォーマンスも悪くありません。現在のような相場が上昇トレンドにある時はグロース株が大きく上昇しますが、景気後退時や金融ショック後などはバリュー株に資金が集まります。

以下の図は、投資期間でグロース株とバリュー株のどちらがパフォーマンスが良かったかを示したものです。投資時期によってグロース株が良かったり、バリュー株が良かったりと交互に繰り返しているのがわかりますね。

リーマンショックから10年以上も経過。コロナショック後も大型ハイテク株などのグロース銘柄の株価が好調なこともあり、SPYVに投資して、バリュー株の比率を高めて下落相場に備えるという使い方はありですね。

バリュー株優位の相場とグロース株優位の相場は、交互に訪れるとも言われますからね…。

他方、今後もしばらく景気後退せずに、GAFAのような成長力のある企業やAIなどのイノベーションが米国株式市場を牽引していくと考えるなら、無難にS&P500への投資が良いと思います。

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「米国バリュー株ETF SPYVの株価」まとめ

今回は、米国バリュー株ETF SPYVの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。

SPYVの特徴をまとめると、

・S&P500構成銘柄のうちバリュー株で構成

・採用銘柄は440銘柄と多め。下落相場時に強み。

・配当利回り2〜3%程度

ということですね。

配当の伸びも値上がり益も期待できる優秀なETFですね。しかしリーマンショック後やコロナショック後の米国市場は、GAFAのようなグロース銘柄が相場を牽引していることは間違いありません。

他方、リーマンショックから10年以上経過し、さらにコロナショック後に大型ハイテク株を中心に株価が上昇している状況の中、資産全体を保守的にしていくという観点でバリュー株を中心とした投資はありかと考えます。

配当利回りも高く、過去の実績を見てもS&P500をアウトパフォームする場面も多いです。下落相場の時に強みを発揮する。SPYVはそんなETFといえそうです。

最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。

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最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。

この記事を読まれた方は、以下に紹介する記事もご覧になっています。皆さんに少しでも役に立つよう、米国株や米国ETFに関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。

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