米国株のエクソンモービル(XOM)への投資を考えています。株価の見通しや今後の予想を知りたいです。原油高で業績は回復しているようですね。
ダウから除外されたようですがエクソンモービルの株は買いですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- コロナショックでエクソンモービル (XOM)の株価下落!
- エクソンモービルって何の会社?
- エクソンモービルの株価の推移(チャート)と特徴は?
- エクソンモービルの配当金の推移は?
- エクソンモービルの今後の予想は?安定配当期待で株は買いか?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。
結論から言うとエクソンモービル(XOM)株は、
・長期的な原油需要減
・原油価格が不安定
・世界的なESG投資の高まり
ということもあり、しばらくは長期的な株価上昇は期待できないと予想します。
2020年は新型コロナ拡大により原油の需要減・価格下落によりエクソンモービルの業績は赤字転落しています。
一方、競合企業のロイヤルダッチシェルやBPが配当を減らした中、XOMは減配は回避しました。22年に入ってインフレによる原油高もあり短期的に業績は回復しています。
今回は、そんな米国の石油メジャーの一角であり高配当ディフェンシブ銘柄としてエクソンモービルについて銘柄分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
エクソンモービルがダウから除外…
ダウ工業平均株価指数を算出している、S&Pダウジョーンズ・インデックスが2020年8月にエクソンモービルを同指数から除外し、新たにクラウドによるデータサービス大手セールスフォース・ドットコムに入れ替えると公表しました。
ダウ構成銘柄であるアップルが株式分割することでITセクターの構成ウエートが大きく低下することから、セールスフォースを採用したもの。
かつて米国の時価総額トップだったこともあるXOM。エネルギーセクターのXOMからIT系企業への入れ替えで、石油銘柄の地盤沈下を象徴したものとなりました。
”データこそが21世紀の石油”ということですね。
今回はそんなエクソンモービルの会社概要、株価の状況、業績などを見ていきます。
エクソンモービル(XOM)ってどんな会社?

エクソンモービル(Exxon Mobil Corporation、XOM)といえば、石油や天然ガス事業などを手掛けるエネルギー企業。1999年にエクソン社がモービル社を吸収合併したことで誕生しました。いわゆる”石油メジャー”の一角です。
世界200ヵ国以上で事業を展開していて、世界中で石油や天然ガスなどの資源開発をしています。
エクソンモービルは、原油を採掘しているイメージが強いかもですが資源の探査・開発の上流から、石油・化学製品の製造・販売の下流まで一貫して事業を展開しています。
圧倒的に利幅が大きいのは上流側の採掘事業で、原油価格が高ければ高いほど儲けが大きくなりますが、2020年のように原油価格が下落すると途端に業績が悪化します。
下流のガソリン販売では「エクソン」「エッソ」「モービル」などのブランドを展開しています。
ただ日本では、これらブランドを利用していた東燃ゼネラルがJXTGと統合してENEOS(エネオス)ブランドに統一されているいるため、最近はあまり見かけないかもです。
ちなみに、XOMはNYダウの採用銘柄の一つで1928年から採用されていましたが2020年に除外。GE(ゼネラル・エレクトリック)がNYダウから外れたこともあり最古参企業だったんですね。
次に株価や最近の動向について見ていきます。
エクソンモービルの株価の状況は?
では早速ですが、エクソンモービル(XOM)の株価の状況をみていきましょう。ここでは株価データと銘柄の特徴について取り上げます。
エクソンモービルの株価データ(2022年11月11日現在)を簡単にまとめました。

資源高もあり短期的に株価は上昇しているものの、長期的には脱炭素の流れもあり冴えない状況です。
地球温暖化対策により再生可能エネルギーへの移行が加速していることもあり、石油事業自体に今後大きな成長が見込めないということなのでしょう。
石油需要は世界の人口が増えることもあり底堅いといえますが、環境に悪影響を与える企業を投資対象から外すESG投資の流れも出てきています。
配当利回りは5%程度と魅力的水準で、原油価格上昇で短期的に株価は上昇していますが、長期的に上昇傾向に転じるかは要注目ですね。
なお、エクソンモービルも高配当で業績が底堅い銘柄として人気ですが、タバコ株のアルトリアや通信株のAT&Tも高い配当利回りで人気です。
株は買いか記事をまとめていますので、ぜひご覧ください。
エクソンモービルの株価の推移(チャート)は?

次にエクソンモービルの長期チャート(10年)を見ていきます。以下が過去10年のチャートで、比較のためにS&P500も掲載しています。

赤:XOM 水色:S&P500
資源高もあり短期的には上昇しているものの、過去10年でまったく株価が上がっていないどころか、ほぼ横ばいです。この推移を見てしまうと投資先として厳しいですね。
配当利回りが高いこともあり、インカムを期待して投資するタイプの銘柄ということです。
2015年のチャイナショックの際にも原油価格が大幅に下落して業績が悪化しましたが、その頃から株価の下落傾向に歯止めがかからないです。
コロナショック後の回復も鈍い
また以下のチャートはコロナショックをはさんだ2年チャートです。S&P500と比較して株価の回復は遅いですね。

赤:XOM 水色:S&P500
新型コロナ拡大による外出制限や渡航制限により、ガソリンやジェット燃料などの石油需要の激減。サウジアラビアの増産も相まって原油価格が下げ止まっており、エクソンモービルの株価も冴えないですね。
新型コロナ拡大の影響が色濃く出た2020年1~3月期の業績は、最終損益が6億1000万ドル(約650億円)の赤字(前年同期は23億ドルの黒字)。
四半期ベースの赤字は32年ぶりということで、原油価格の急落で経営が悪化したんですね。
このように銘柄の特徴には違いがありますから、その違いを踏まえ投資先を検討することで投資の勝率を高めることにつながります。投資理論を知るための、おすすめの米国株投資本については、以下の記事にまとめていますのでぜひご覧下さい。

コロナショックで株価急落
新型コロナウイルスの拡大による、経済への影響によって世界同時株安が進行。いわゆる”コロナショック”により米国株式市場も大暴落となり、ダウ平均株価も2週間程度で37%も下落する異常事態となりました。
そのような状況の中、以下のチャートのようにエクソンモービルの株価も大きく下落。

2月19日の直近高値からわずか1ヶ月程度で
・2月19日:60.34ドル
・3月23日:31.45ドル(−47.9%)
となり、50%近い急落となりました。この期間におけるダウ平均株価の下落幅は35%程度なので、他の多くの銘柄と同様にコロナショックによる下落幅が大きかったといえます。
やはり新型コロナ拡大による外出制限で原油需要が減少した影響が大きかったということ。
ただエクソンモービルの株価がここまで急落したのは、サウジアラビアがOPECやロシアとの協調減産交渉の決裂を受けて、2020年3月に突如原油増産を発表し、原油価格が大きく下落したことも要因の一つです。
参考記事:サウジ、一転石油増産へ 協調決裂でシェア重視に転換(日経新聞)
株価は3月23日に安値を付けてから反発しており7月上旬の段階で42ドル程度までしか回復しなかったんですよね。暴落前水準から3分の1ということもあり、かなり回復が遅かったです。
2020年は原油需要の減少からWTI原油先物価格が4月に一時マイナスになるなど、原油価格が大幅に落ち込みました。
新型コロナ拡大によって、ボーイングやデルタ航空などセクターによっては経営危機に陥る企業も出ている中、エクソンモービルの業績も悪化しています。
エクソンモービルの配当実績は?
次にエクソンモービルの配当実績をみていきましょう。以下が過去20年間の実績となっていて、綺麗な右肩上がりです。

エクソンモービルの配当も37年連続増配となっていて、1948年以降から一度も減配したことがありません。配当利回りは3%超えで5年平均増配率も3%を超えています。
新型コロナ拡大で業績が悪化した2020年も0.04ドルの増配。
この安定配当や増配実績こそが石油銘柄の魅力となっていましたが、戦後増配を続けてきた英国石油メジャーのロイヤルダッチシェルは既に減配を発表。エクソンモービルの配当が今後どうなるか…、注目ですね。
XOMも素晴らしい高配当や連続増配銘柄ですが、米国株には他にも配当利回り7%超えの銘柄や60年以上連続増配しているなど素晴らしい銘柄がたくさんあります。以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

エクソンモービルの売上高や利益は?
次にエクソンモービルの業績をみていきます。以下のグラフは、売上高、営業利益、純利益、営業利益率の推移となっています。

年間で25兆円もの売り上げを叩き出す巨大企業ですが、この業績推移を見るとエクソンモービルの苦しい状況がわかりますね。
新型コロナ拡大で原油の需要減と価格下落で2020年の業績は赤字転落…
売上高は完全に下落傾向です。特に2015年のチャイナショックの際にも原油価格が急落したこともあり、この頃から業績悪化が顕著ですね。
2017年以降、原油安が落ち着くと業績が回復傾向ですが、原油安となった2020年は赤字。
一方、21年に入って新型コロナ収束による景気回復期待もあり原油価格が上昇。エクソンモービルの業績も回復しています。やはり原油価格に業績が大きく左右されるということですね。
ちなみにエクソンモービルの事業別の収益内訳は、ざっくりと
事業内訳
- 上流事業(原油・ガス採掘):10%
- 下流事業(原油・ガス精製、販売):80%
- 化学事業:10%
となっていて、下流側の売り上げが大きな割合を占めています。
しかし、実は利益の6割が売り上げの10%しか占めていない原油・ガスの採掘事業なんですね。なので原油価格が高ければ高いほど利益が出ることになります。
営業利益率が年々減少傾向なのも原油安の影響によるもので、エクソンモービルの事業は原油価格変動の影響を受けやすいといえるでしょう。
2021年7〜9月期は増収増益
2021年に入って原油価格が上昇していることもあり、業績が回復しています。

市場ではインフレ・原油高が続いており、この傾向が続く限りは、堅調な業績が期待できそうです。
エクソンモービルの株価の予想は?

ワクチンの普及による新型コロナ収束見込まれており、経済活動の正常化やインフレによる原油価格の高騰により短期的にエクソンモービルの株価上昇は期待できると思います。
他方、長期的には、
・原油の需要減
・再生可能エネルギーの普及
・世界的なESG投資の高まり
もあり株価が上昇しやすい環境とは言えないですね。
2020年4月には、史上初めてWTI原油先物がマイナスとなるなど、サウジアラビアの原油増産の影響もあり原油価格は安定しづらいですね。
長期的には、地球温暖化対策により再生可能エネルギーへの移行が加速しています。石油銘柄については、環境に悪影響を与えるとして投資対象から外すESG投資の動きもあり、原油セクターの株価を押し下げる一因となっています。
高い配当利回りで37年連続増配という銘柄ですが、減配リスクもくすぶるなど、ちょっと手が出ないです。
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株アプリ「トウシカ」の評判と口コミは?
エクソンモービルの株は買い時か?まとめ
今回はエクソンモービル(XOM)の銘柄分析ということで、株価の推移(チャート)や特徴、株は買いかについて述べてきました。
石油メジャーの一角エクソンモービル。売り上げ25兆円という超巨大企業ですが、コロナ拡大による原油需要減、サウジアラビアの原油増産、世界的な再生可能エネルギーへのシフトと短期的にも長期的にも石油関連企業には逆風が吹き荒れています。
魅力的な配当利回りや増配率ですが、英国石油メジャーのロイヤルダッチシェルが減配したこともあり、XOMも減配リスクが高くなっています。ちょっと強気になれない銘柄ですね。
最後に米国株やETFに賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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