VTIとQQQはどちらも人気の米国ETFですが、どっちに投資すべきか知りたいです。
両者を比較して、儲かるのはどっち何ですかね?組み合わせて投資する方もいるようですが…
このような興味を持つ方にむけて記事を書いています。
- QQQとVTIとは?
- VTIとQQQの比較①:基本情報は?
- VTIとQQQの比較②:セクター比率と構成銘柄は?
- VTIとQQQの比較③:パフォーマンスは?
投資歴20年のかいまるです。VTIやQQQも含め米国株を中心に1500万円以上の資産を運用しています。
アップルやマイクロソフト、グーグルなど、日本でも馴染みのある米国企業へ投資する人が増えています。
そんな中、米国の株式市場にまるっと投資できるVTIやナスダック市場に投資できるQQQの人気は絶大。2021年の1年間の上昇率は25%を超えるなど、非常にパフォーマンスに優れたETFです。
日本でも知名度が高く人気のETFであるため、どっちに投資すべきか迷われている方も多いのではないかと思います。
甲乙つけがたいですが、結論をまとめると、
- VTIは中小型株も含め4000銘柄
- QQQはグロース中心の100銘柄
- 経費率、分配金利回り→VTI
- 中小型株も含め分散性を重視したい→VTI
- 長期的に高いリターンを狙いたい→QQQ
ということですね。
コロナショックで大きく株価は下落しましたが、長期的にNASDAQも米国株式市場全体もしっかりと上昇。
どちらも長期保有に適した大変優れたETFですが、VTIを主軸としつつ、QQQをサテライト的に保有していくという戦略も有効です。
今回の記事では、VTIとQQQの基本データや過去のパフォーマンスについて徹底比較していきます。
組み合わせて投資するのもありなのか?米国株への投資に興味のある方必見です。
なお米国株に関連するお得な情報や役に立つ情報のページについて、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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目次
VTIとは?QQQとは?
VTIは米国の資産運用会社であるバンガードが販売・運用しているETFで、運用総額が全米で3位に入る大人気商品です。
投資信託でも円建てで購入することができるので、日本の投資家からも人気となっています。
VTIのインデックスに採用されている”CRSP USトータル・マーケット・インデックス”は米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしているんですね。
なのでVTIを一本購入すれば小型株も含めて米国株式市場の全ての銘柄に投資をするのと同じことになります。
参考記事⏬
全米株式にまるっと投資!VTIとは?
一方、QQQはNASDAQ(ナスダック)に上場されている時価総額上位100銘柄で構成されているNASDAQ100指数に連動する投資成果を目指すETFです。
QQQの投資セクターは情報技術と消費財セクターが中心で、金融セクターは対象外です。
NASDAQは新興企業向けの市場で、小型株も多く含まれることから、ナスダック全体に連動するETFはないですね。
QQQはNASDAQ市場に上場している時価総額上位100社の株価に連動するETFとなっていて、完全ではないもののナスダックへの連動性が極めて高いものになっています。
なお、QQQの運用会社はInvesco Capital Management LLC (インベスコ)と言う会社が行なっています。
参考記事⏬
ナスダックETF QQQは買うべきか?
VTIとQQQの比較①:基本情報は?
次に、QQQとVTIの基本情報を比較していきます(2024年1月現在)。
QQQ | VTI | |
---|---|---|
インデックス | NASDAQ100指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
構成銘柄数 | 102 | 約4000 |
経費率 | 0.20% | 0.03% |
配当利回り | 0.57% | 1.45% |
設定日 | 1999年 | 2001年 |
バンガード社の旗艦ETFであるVTIですが、投資家からの人気も絶大で運用総額は日本円で何と30兆円を超えており、流動性や実績共に文句なしですね。
経費率も0.03%となっていて、全ての米国ETFの中で最も経費率が低いです。2019年に0.04%から低下しました。
100万円運用しても年間経費は300円ということですから、ほとんど経費はかからないと言って良いですね。
一方、インベスコ社が運用するQQQは、経費率が0.2%と若干高いですが、米国の大型成長銘柄にまるっと投資できることを考えると妥当な範囲かと。
100万円運用して年間経費2,000円で、信託報酬の高いアクティブ型の投資信託に比べれば十分に安いです。
なお、QQQやVTIは米国株式に投資をするETFですが、債券に投資することのできるETFも安定したインカムをGetできて人気です。
おすすめの債券ETFをまとめています。
最も大きな違いは構成銘柄数
QQQとVTIの最も大きな違いは構成銘柄の数です。
VTIのインデックスに採用されている”CRSP USトータル・マーケット・インデックス”は米国株式市場の投資可能である銘柄のほぼ100%をカバーしています。
構成銘柄数は4000を超えていて、中小型株も構成銘柄に含まれるんですね。
一方QQQはインデックスはNASDAQ100指数ですので、大型ハイテク企業100銘柄で構成されます。
VTIの方が小型株を含んでおり銘柄の分散性に優れている一方、QQQの100銘柄でも数としては十分に分散されているかと思います。
なお、米国株のパフォーマンスが長期的に優れている点については、多くの本でも解説されています。以下の記事に、おすすめの本をまとめています。
QQQの方が分配金が低い
分配金利回りは株価によって日々変化しますが総じてVTIは1.2%〜2%程度ですかね。
一方、QQQは成長銘柄で構成されていて配当金よりも研究開発や設備投資に資金を回す企業が多いこともあり、分配金利回りは0%台とかなり低いですね。
ちなみに米国株の魅力は高配当でかつ連続増配を続けている個別銘柄が多いことです。50年以上連続増配している銘柄や6%超えの利回りの銘柄も。
おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
VTIとQQQの比較②:セクター比率と構成銘柄は?
構成銘柄Top10
それではVTIとQQQの構成銘柄上位10社(2023年11月30日)を見ていきましょう。
VTIの構成銘柄は以下のとおりです。
VTIは時価総額に加重平均されますのでアップル、マイクロソフト、アマゾン、NVIDIA、テスラなど、巨大ハイテク企業が上位をしめていますね。
一方、ユナイティッドヘルスやジョンソン・エンド・ジョンソンなどヘルスケアセクターも上位に入っています。
次にQQQの上位10社です(2024年1月現在)。
VTIと同様に大型ハイテク銘柄が上位を占めていますが、コストコやペプシコが入っているのは意外ですね。
あくまでもNASDAQ市場に上場されている上位100社で構成されているので、ハイテク銘柄だけではなく老舗の一般消費財やヘルスケアセクターの企業も含まれます。一つのセクターに偏っていないという点も長期保有に向いたETFといえます。
資産総額に占める上位10社割合を比較すると
QQQ:45.28%
VTI:27.24%
となっています。VTIの方が構成銘柄数が多いということもあり上位銘柄の比率が低くなっているんですね。
なお、構成比率の上位を占めるのはグロース銘柄。米国ETFの中にはグロース銘柄やITセクターにまるっと投資できるETFもあります。
主要なものをまとめていますので、ぜひご覧ください。
セクター比率
続いてセクター比率です。セクター区分の考え方に若干の違いがありますが傾向は同じと言って良いと思います。
QQQ
VTI
やはりQQQはマイクロソフトやアップル、NVIDIAなどの情報技術セクターの比率が50%を超えていますね。
全米株式で構成されているVTIは、情報技術、ヘルスケア、金融、一般消費財の比率が高いものの、セクターに偏りがなく満遍なく投資されています。時価総額に応じて組入比率が見直されるので、その時に強いセクターの比率が高くなることになります。
jちなみにこれらのセクターにまるっと投資できるセクターETFも、S&P500よりもパフォーマンスの良いセクターもあり人気となっています。
おすすめのセクターETFをまとめています。
比較③:株価推移(パフォーマンス)は?
ここでは
- 10年の長期チャート
- コロナショック後チャート
を見ていきます。コロナショックの影響はどうだったのか、クイックに確認です。
長期チャート
過去10年の長期チャートを比較してみました。
赤:VTI 水色:QQQ
約10年の長期で比較するとQQQの方がパフォーマンスが高いです。ほぼ2倍のリターンとなっています。
リーマンショック後の10年で見るとナスダック市場のグロース銘柄が大きく上昇したということです。
2020年コロナショック後
2020年のコロナショック後のパフォーマンス(2年チャート)を比較したのが以下のチャートです。
赤:VTI 水色:QQQ
22年に入って大型ハイテク銘柄が大きく売られていることもあり、QQQのパフォーマンスが冴えないです。
コロナショック後の2年チャートで見ると、VTIとQQQのパフォーマンスにほとんど差がないことがわかります。
リーマンショック後、グロース銘柄優位の株式市場ですが米国金利上昇という金融引き締め状況下で潮目が変化してきている感じです。
米国株に関する情報を効率よく収集するには?
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自分も登録してみたところ、おなじみの米国の個別銘柄に関する内容や、米国株で資産形成に関する内容などがタイムリーに送られてきます。
永久に持っておきたい6つの高配当米国株についても知ることができます。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
組み合わせて投資するのはあり?
VTIとQQQも高いリターンが期待できることもあり、どちらも長期保有に向いたETFといえますが、組み合わせて保有するというのも十分にありえると考えます。
より高いリターンを狙うのであれば、高い成長性のグロース銘柄の比率が高いQQQということになりますが、株価の値動きが荒く、テクノロジー企業に若干構成が偏っています。
2000年ごろのITバブル崩壊時はテクノロジー企業の株価が冴えなかった時期で、ナスダックの株価も長期的に低迷したんですね。
なので、幅広く銘柄やセクターに分散されたVTIをポートフォリオの主軸にしつつ、サテライト的にQQQを保有して、リターンを長期的に高めるといった戦略はおすすめできます。
「VTIとQQQを比較?どっちが良い」まとめ
今回は、VTIとQQQの比較ということで、基本情報、株価の推移(チャート)、分配金、構成銘柄などについて比較しました。
結論をまとめると、
- VTIは中小型株も含め4000銘柄
- QQQはグロース中心の100銘柄
- 経費率、分配金利回り→VTI
- 中小型株も含め分散性を重視したい→VTI
- 長期的に高いリターンを狙いたい→QQQ
ということですね。
コロナショックで大きく株価は下落しましたが、長期的にNASDAQも米国株式市場全体もしっかりと上昇しています。
銘柄・セクターの分散という点ではVTIということですが、高いリターンを狙っていきたいということであればQQQです。
どちらも長期保有に適した大変優れたETFですが、VTIを主軸としつつ、QQQをサテライト的に保有していくという戦略も有効かと考えます。
ちなみに投資信託でもVTIに投資することが可能です。おすすめは楽天VTIかSBI・Vシリーズで、コストが格安です。
参考記事(姉妹サイト)⏬
楽天VTIとは?全米株式の評価や評判とは?
最後に米国株を賢く運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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