エネオスの株価が下落しているようですが、なぜ安いんですか?業績がヤバいですか?
潰れることはないと思いますが…ENEOS株は買うべきか、どうなるのか今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- エネオスはどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 業績悪化でやばい?
- ENEOSの株価推移は?なぜ安い?
- 今後の株は買い時か?
石油元売り最大手であるエネオス(ENEOS)の株価が長期的に低迷しています。なぜ安いのか?その要因は
・環境意識の高まり・ESG投資に注目
・原油価格の長期的な低迷
・成長期待が乏しい
が考えられます。
要するに石油元売りのようなエネルギーセクター企業は、成長が期待できない不人気銘柄ということです。
一方、新型コロナ収束による景気回復期待もあり、原油価格も上昇しており、エネオスの株価も短期的に高騰しています。
今回は、そんなエネオス株を買うべきなのか?なぜ株価が安いのか?について分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
エネオスはどんな会社なの?
エネオス(ENEOSホールディングス)といえば、言わずと知れた日本を代表するエネルギー・資源・素材企業ですね。石油の元売りの最大手で、国内のシェアは約50%を占めています。
参加の主要3社(ENEOS、JX石油開発、JX金属)を中核に個人向け及び法人向けのエネルギー事業や石油・天然ガス開発事業、金属事業を展開。
人々が生きてく上で欠かすことのできないエネルギーを供給する会社です。原油、天然ガス、石炭、太陽光等の“一次エネルギー”を、ガソリン、灯油、都市ガス、電気といった“最終エネルギー”に転換し、販売しているんですね。
ガソリンスタンドの「ENEOS」による燃料油販売量は国内トップの規模(給油所数13000、約50%のシェア)。最近では、2019年に「ゼネラル」「エッソ」「モービル」を「ENEOS」に統一したのは記憶に新しいところです。
2010年に新日本石油・新日本石油精製・ジャパンエナジーの3社を統合し、JXホールディングスが発足。この頃は、ENEOSだけではなくJOMOのスタンドも展開していましたね。
その後、2017年に東燃ゼネラルグループとの合併を経て、2020年に社名を「JXTGホールディングス」からENEOSホールディングスに変更。
日本は、石油や天然ガスなどのエネルギーの大半を輸入に頼っているので、これらのエネルギーを供給するエネオスは、まさに日本を支えている企業と言えるでしょう。
エネオスの株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年2月26日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”それほど悪くないな”というのが率直な感想。
株価の低迷もありますが、配当利回りは約3.5%超えとなっていて、かなりの高配当銘柄です。配当性向は47%程度ということもあり余力十分です。
エネオスの業績は、原油価格に影響を受けやすい銘柄である一方、同じ景気敏感株のトヨタや三菱商事の業績は底堅く、株価も堅調です。
エネオスの配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下が配当金の実績です。
ここ数年は1株あたり22円が続いていて、全く増えていません。
22年3月期の実績ベースで配当利回り4%近い高配当銘柄ですが、長期的に株価が低迷しているところが大きいですね。
エネオスの配当方針を見ると、
株主への利益還元が経営上の重要課題であるとの認識のもと、中期的な連結業績の推移および見通しを反映した利益還元の実施を基本としながら、安定的な配当の継続に努める。
- 配当:現状を下回らない配当水準とする
- 総還元性向:3カ年累計在庫影響除き当期利益の50%以上
ということで、業績次第の面もありますが減配せずに配当性向50%を目途としています。
23年3月の実績で配当性向は40%程度なので余力十分。資源価格が上昇していることもあり、業績次第では今後の大幅増配も期待できるかと思います。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
株主優待は…
そんなエネオスですが、株主優待制度はありません。
ガソリンの割引券ぐらいあっても良さそうですが…残念ですね。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
優待銘柄を検討する際に役に立つ本3選と雑誌を紹介しています。優待に関する情報は、これで十分です。
次にエネオスの株価推移と業績をチェックしていきましょう。
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エネオスの株価は下落?その理由とは?
続いてチャートを確認していきましょう。エネルギー最大手のENEOS。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。
2017年〜2018年頃までは原油高だったこともあり株価も850円まで大きく上昇しましたが、その後は原油需要の後退による原油安で株価が急落しました。
その後も、米中の経済摩擦や新型コロナ拡大による原油安などもありによる、株価は下落。
近年はESG(環境・社会・企業統治)投資への人気が高まっていて、環境にやさしくないと見られている石油銘柄には逆風となっています。
短期チャート
以下がENEOSの1年チャートです。22年に入って短期的に株価は上昇しています。
コロナショックにより一時的に原油先物がマイナスになるなど、大きく下落したとこもあり株価も急落しました。
一方、新型コロナも収束期待が高まっていて、経済正常化も進む中、石油に対する需要も高まり原油価格も上昇。2022年以降、エネオスの株価も500円の大台を突破するなど堅調です。
2023年も原油高で業績は堅調です。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
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エネオスの業績はヤバい?
続いてエネオスの業績です。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。原油価格に業績が大きく依存することもあって、安定していないですね。
最近の業績を見ると、コロナショックで石油需要が激減し、先物価格が一時マイナスになった2020年は、利益が赤字に転落するなど厳しい内容でした。
一方、21年以降は新型コロナ収束による景気回復期待や石油需要の回復もあり、業績は改善。原油価格も高騰によって石油在庫評価額も上昇しており、業績を押し上げているんですね。
キャッシュフローもわりと安定的ということもあり、すぐに経営破綻はないかと思います。
なお、エネオスの業績は景気の動向やエネルギー価格に影響を受けやすい銘柄ですが、通信株や医薬品株も景気動向に業績が影響を受けづらいセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
エネオスは株価下落で買い時?
石油元売りの国内最大手のエネオス。短期的には景気回復期待による資源価格の高騰や石油需要の回復により、株価は上昇しています。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、ENEOS株は長期投資の観点からは買いを検討しても良いかと考えています。
理由をたんてきに言えば、
・エネルギー需要は底堅い
・高配当銘柄
・市場の寡占化
ということですね。
石油の元売り企業ということもあり、原油価格に業績が影響を受けやすい銘柄であるものの、今後も石油需要がなくなることはありません。
環境意識の高まりによりエネルギーセクターの企業には逆風ですが、むしろ将来を見据えてクリーンエネルギーへの投資を進めています。
1株あたりの配当も22円で利回りも3.5%近い高配当銘柄。配当金も現状の水準を下回らないことを方針としていて、増配の期待も十分です。
また石油元売りは、実質的に”出光”、”ENEOS”、”コスモ石油”の3社に寡占されていて、設備投資に莫大な費用がかかることを考えると、新規参入はほぼ不可能。
株価は長期的に低迷していましたが、原油価格が堅調なこともあり2022年以降に株価は短期的に上昇傾向です。
エネオスは、高い成長が見込めないこともあり株価の上昇を狙う銘柄ではないですね。
エネルギー需要がなくなることはありえないので、長期的なインカム収入(安定配当)を狙う銘柄といえそうです。
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「エネオスの株価が下落…なぜ安い?」まとめ
今回はエネオスの株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
長期的な原油価格の低迷や脱炭素化の流れもあり、エネオスの株価は長期的に低迷していましたが、新型コロナ収束期待を背景に原油価格も上昇。株価も反転の兆しを見せています。
世界的な環境意識の高まりでエネルギーセクター企業には逆風となっていましたが、原油やガスの需要がなくなることはないので、業績は底堅いです。
大きな成長は見込めないものの、エネオスの3.5%近い高配当は魅力的ですので、長期的に保有してインカムを狙うには良い銘柄かと思います。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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