SPLGの株価や構成銘柄、配当や利回りついて知りたいです。低コストで評判の高いETFだと聞いたのですが…
S&P500ETF VOOと比較して購入するメリットってあるんですか?SPLGとVOOの違いを知りたいです。
このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- SPLG:株価の基本データと特徴は?
- SPLGの構成銘柄とセクター比率は?
- VOOとの違いは?徹底比較!
- チャートとリターンは?コロナショックの影響も。
- 配当実績と増配率は?
投資歴20年のかいまるです。S&P500に連動するETFも含め米国株を中心に1500万円以上の資産を運用しています。
長期的に右肩上がりで上昇を続ける米国の代表的な株価指数S&P500。
今回ご紹介するSPLGは、この米国を代表する500の銘柄で構成されるS&P500に連動するETFで、6000円程度で米国の株式市場そのものに投資が可能です。
SPLGの特徴をまとめると、
- 米国市場の大型企業500銘柄で構成
- 長期的には7%程度のリターンを期待できる
- 配当金によるインカムの伸びも期待できる
- コストが0.02%と最安
- 1株あたりの株価が低い
ということ。
2023年8月に経費率が0.03%→0.02%に引き下げられたこともあり、コスト的に最安のETFとなっています。
今回は、そんなSPLGについて、構成銘柄や利回り・特徴そして同じS&P500ETFのVOOとの比較について見ていきます。
VOOとの比較・違いは、記事の最後で取り上げています。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
SPLGのインデックス、S&P500とは?
まずはSPLGのインデックスとして用いられているS&P500とは何かについて簡単に取り上げます。S&P500は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出している米国の株価指数のことで、経済ニュースなどで日々の値動きが日本でも報道されていますね。
NYダウと並んで最も有名な株価指数の一つで、機関投資家や投資ファンドの成績を評価する際にも、よく用いられます。
米国の取引所(ニューヨーク証券取引所、NASDAQ等)に上場される米国企業で、流動性がある大型株から選ばれた500銘柄で構成されています。
S&P500は時価総額加重平均をとっていて、アップルやマイクロソフトなどの時価総額の大きい企業の株価が指数に反映され易くなるんですね。ここが構成銘柄の株価を単純に平均するNYダウとの大きな違いとなります。
S&P500については、以下の記事で詳しく解説しています。関心のある方はぜひご覧ください。
このS&P500への連動を目指したETFがSPLGです。以下、その基本データや特徴、チャートなどを詳細に見ていきますね。
SPLGとは?どんなETFなの?
SPLGは米国市場に上場されている流動性のある大型株から選ばれた505銘柄で構成されているS&P500と同じ投資成果を目指すETFです。
もともとは、SSAG大型株式指数という別のインデックスを用いていましたが、2020年に指数が変更されS&P500に連動するETFとなりました。
基本データは以下のとおりです(23年11月1日現在)。
- インデックス : S&P500指数
- 株価(過去52週): 45.12 〜 60.96ドル
- 信 託 経 費 率 : 0.02%
- 分配金利回り : 1.34%
- 直近分配金実績 : 0.80ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 505銘柄
米国の運用会社最大手の一つステートストリート社が運用しているETFで、”SPDR Portfolio S&P500 ETF”が正式名称です。
同社では同じS&P500ETFであるSPYという商品も運用しています。このSPYは最も歴史のあるETFとして、流動性や実績共に文句なしで機関投資家からの支持は絶大ですが経費率が0.0945%ということもあり、コスト面でSPLGが優れています。
2023年8月に経費率が0.03% → 0.02%に引き下げられたんですね。S&P500に連動するETFの中では最も経費率が低くなりました。
純資産総額も1兆円を突破するなど人気のETFとなっています。
競合ETFも人気
世界で最も有名な株価指数であるS&P500ですから、他の会社もこの指数に連動するETFを運用していて、
・バンガード社:VOO
・ブラックロック社:IVV
・ステートストリート社:SPY
あたりが有名ですね。特にバンガード社のVOOやIVVは、委託経費率が0.03%と安くなっています。
VOOやIVVのコストが低く特に個人投資家からの人気が高いこともあり、ステートストリート社もコストの低いS&P500ETFが必要となったということでしょう。
なお、SPYはS&P500に連動するETFですが、ナスダック指数やダウ工業平均株価に連動するQQQやDIAも人気のETFです。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧ください。
SPLGの構成銘柄とセクター比率は?
構成銘柄やセクター比率はS&P500と基本は全く同じですね。2023年3月現在の構成になりますが、クイックに見ていきましょう。
SPLGの構成銘柄
構成銘柄上位10社は以下の表のとおりです。
SPLGは時価総額に加重平均されますのでアップル、マイクロソフト、アマゾン、そしてNVIDIAなど今をときめくIT巨大企業が上位をしめていますね。
ちなみに4位と5位に入っているAlpahabetという企業はGoogleの持株会社です。ClassCとClassAの違いは議決権があるかどうかだけの違いなので、実質Googleが構成比率3%程度占めていることになります。
なので、グーグルやアップル、マイクロソフトが上位Top5を占めているということなので、IT系の企業が米国市場を席巻しているといる状況が見て取れます。
また2020年に株価が8倍にまで高騰した電気自動車のTeslaの躍進も目覚ましいですね。S&P500に新たに採用されるなど、CEOのイーロン・マスクと共に今大注目されています。
SPLGのセクター比率
続いてセクター比率です。
どのセクターもまんべんなく入っていますが、情報技術、ヘルスケア、金融の割合が多いですね。米国経済の強さの象徴ともいえる3セクターと言っても過言じゃないです。
ちなみに5位のコミュニケーションサービスには、通信銘柄だけではなく2018年からグーグルやメタ(旧:フェイスブック)が入っています。現在の米国経済の強さの源泉であるIT関連企業の割合が高くなっているといえますね。
SPLGのチャートは?金利上昇の影響は?
ここでは
・SPLGの長期チャート
を見ていきます。金利上昇の影響はどうだったのか、クイックに確認です。
長期チャート(5年)
以下はSPLGの5年チャートです。比較のためにナスダック総合指数も掲載しています。
赤:SPLG 水色:ナスダック
コロナショックでS&P500は大きく下落したものの、長期的には綺麗な右肩あがりで上昇しています。
2020年2月19日の高値からわずか1ヶ月程度で34.3%も下落しましたが、その後各国の金融緩和などもあり株価は急回復しています。
新型コロナ収束による景気回復の期待が強かった2021年S&P500は史上最高値を更新。一方、22年に入って世界的な金融引き締めの影響もあり株価は短期的に急落しています。
長期的にはナスダックよりもパフォーマンスは低いですが、22年の株価急落もありだいぶ差は縮まってきました。5年でプラス80%超えということで、まずまずの数字です。
SPLGのリターン
SPLGの分配金も含めたトータルリターン(2024年2月29日現在)は以下のとおりです。
S&P500がリーマンショック後に右肩上がりで上昇していましたが、コロナショックにより暴落。その後株価は回復して設定来リターンは年率10.31%となっています。
株式の期待リターンはインフレ率を抜いて7%程度ということを考えれば、長期的に十分なリターンといえるでしょう。22年に短期的に株価は急落しましたが、長期的に見ればしっかりとしたパフォーマンスです。
ちなみに米国株のパフォーマンスが長期的に優れている点については、多くの本でも解説されています。以下の記事に、おすすめの本をまとめています。
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日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
SPYのこれまでの配当実績と増配率は?
SPYは他の多くのETFと同様に四半期に一度配当金が分配されます。配当実績は以下のとおり。
配当利回りは1%台とそれほど高いわけではありませんが、順調に配当金が伸びていて、リーマンショックのあった2009年以降は綺麗な右肩上がり。5年間の平均年間増配率は4.38%とまずまずの増配率となっています。
S&P500は時価総額の大きい企業順に構成されますから、必然的に業績好調で配当金もしっかり出す企業の割合が多くなるということなのでしょう。値上り益だけじゃなく配当によるインカムの伸びも期待できる。まさに長期投資するには理想的なETFといえます。
なお、高配当の米国ETFについては以下の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
SPLGとVOOの違いは?徹底比較!
同じS&P500ETFであるVOOとの違いはどこにあるのでしょうか?比較していきます。
SPLGもVOOもS&P500に連動することもあり、株価の値動き(チャート)は全く同じです。
赤:SPLG 水色:VOO
主要項目(23年11月現在)を比較してもほぼ同じですが、株価はSPLGがVOOの6分の1になっています。
SPLG | VOO | |
---|---|---|
経費率 | 0.02% | 0.03% |
分配金利回り | 1.61% | 1.62% |
株価 | 49ドル | 388ドル |
VOOは1株を購入するのに日本円で45,000円程度必要となりますが、SPLGは6,000円で購入が可能です。
少ない資金でより多くの株数を変えるという点で、SPLGは資金の少ない個人投資家向けと言えるでしょう。
実際のところ1日の平均取引額はVOOもSPLGもほぼ同じ。日本ではVOOの方が知名度が絶大ですが、世界的にはSPLGの存在感も高まっています。
また、SPLGの経費率が0.02%に引き下げられたことから、コスト的にもSPLGの方が優位となっています。
「SPLGの株価とチャートの特徴」まとめ
今回は、S&P500連動ETF SPLGの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
SPLGの特徴をまとめると、
- 米国市場の大型企業500銘柄で構成
- 長期的には7%程度のリターンを期待できる
- 配当金によるインカムの伸びも期待できる
- コストが0.02%と最安
- 1株あたりの株価が低い
ということですね。コロナショックで大きく株価は下落したものの、長期的にS&P500はしっかりと上昇しています。
長期的にS&P500は史上最高値を更新し続けています。
配当利回りは1.5%程度と若干もの足りないですが、増配率を踏まえれば値上がり益だけじゃなくインカムにも期待できるETFと言えるでしょう。
SPLGYはS&P500に連動するETFということで運用総額も非常大きく実績も十分ですね。株価もVOOと比較して6分の1程度というのも資金の少ない個人投資家にとってポイントが高いところです。
また、2023年8月に経費率が0.03%→0.02%に引き下げられたことから、コスト的にも他のS&P500ETFと比較しても優位に立っています。
若干委託経費率も最安ですので、ポートフォリオのコアになるETFとして長期保有すべきETFといえます。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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