米国株の エヌビディア(NVDA)への投資を考えています。NVIDIAの株価の見通しや今後の予想を知りたいです。
2023年に時価総額1兆ドルを突破したようですが…エヌビディアの株は買いですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- コロナショックでエヌビディア(NVDA)の株価下落!
- エヌビディア(NVIDIA)って何の会社?
- エヌビディアの株価の推移(チャート)と特徴は?
- エヌビディアの配当金の推移は?
- エヌビディアの今後の予想は?成長期待で株は買いか?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1,000万円以上の資産を運用しています。
結論から言うとエヌビディア(NVDA)株は、
・世界的なゲーム需要の増加
・テレワークや遠隔授業によるデータセンター利用の増加
・自動運転、AI用GPU事業の成長期待
ということもあり、将来的な成長期待十分と言えます。
特に圧倒的地位を築いた主力のゲーム向けGPUだけではなく、データセンター向けGPUや自動運転用、AI用GPUなどの分野が成長していて将来性十分です。
一方、ソフトバンクから半導体設計の大手アーム社の買収を公表し21年に入ってCPU事業にも参入することを表明し株価も上昇しましたが、独占禁止法の問題により買収を断念。
スマホ向けなどの省電力CPUの大半はアームの設計ということもあり、エヌビディアの買収が実現するとCPU業界で圧倒的な競争力を持つことが期待されていました。
今回は、アーム社買収断念となった米国の高速演算用GPU最大手の成長株エヌビディアについて銘柄分析です。
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目次
エヌビディア(NVIDIA)ってどんな会社?
エヌビディア(NVIDIA、NVDA)といえば、ゲームなどで高速で画像処理や演算処理をおこなうGPU(半導体)を提供している企業です。
普通にインターネットやメールをする分にはGPU搭載パソコンは必要ないですが、ゲームなどで高速にグラフィック処理しなければならない時には必須の装置となります。
なので、エヌビディアは高い技術力を武器にGPUの分野で圧倒的な存在感を示しています。
このGPUのブランドにはGeForceやTegraなどがあり、いわゆるゲーミングパソコンなどに搭載されています。ちなみにTegraは任天堂ゲーム機のSwitchにも採用されています。
エヌビディアの売上高の半分はゲーム事業ですが、GPUは高速で演算することができるので、データセンター、AI(深層学習)、仮想通貨のマイニング、自動運転など幅広い分野にも活用されていますね。
自動運転では、BMW、テスラ、トヨタ、ホンダ、アウディ等と提携していいます。GPUは3Dグラフィックスの処理などに必須のということです。
アーム社の買収断念…
エヌビディアはソフトバンクから半導体設計大手の英アームを買収することを発表していましたが、各国政府の独占への懸念から断念。
実は、スマートフォン向け半導体のほとんどがこのアームの設計で、省電力の半導体を必要とするその他の製品にも多く使われているんです。
2020年にAppleがMacBookなどのパソコンに搭載するCPUをインテルから独自に開発したCPUにする方針を発表しましたが、これもアームの設計なんですよね。
買収が実現すればCPUやGPUの分野でエヌビディアは圧倒的な競争力を持つことになると予想されていました。
時価総額1兆ドルを突破!
エヌビディアの時価総額が2023年6月にに1兆ドルを突破し、アップルやマイクロソフトなど米巨大テクノロジー企業の「1兆ドルグループ」入りしました。
23年に入って「Chat(チャット)GPT」など生成AI(人工知能)が注目されていますが、その技術を支える半導体企業として成長期待を集めています。
次に株価や最近の動向について見ていきます。
エヌビディアの株価の状況は?
では早速ですが、エヌビディア(NVIDIA)の株価の状況をみていきましょう。ここでは株価データと銘柄の特徴について取り上げます。
エヌビディアの株価データ(2024年4月22日現在)を簡単にまとめました。
成長セクターのハイテク銘柄ということでPERが60倍超えと、かなり高い水準です。同じハイテク銘柄のAppleやMicrosoftで大体20〜30倍程度ですから将来の成長をかなり期待されていることは間違いないです。
現在売り上げの半分を占めているゲーム事業だけではなく、AIや自動運転などにもエヌビディア製のGPUが活用されていることもあり、将来性十分ということなのでしょう。
エヌビディアは米国の情報技術セクターの代表銘柄ですが、他にもAppleやMicrosoft、VISAの株価も好調です。
エヌビディアの株価の推移(チャート)は?
次にエヌビディアの長期チャート(10年)を見ていきます。以下が過去10年のチャートで、比較のためにS&P500も掲載しています。
赤:NVDA 水色:S&P500
エヌビディアの株価は10年で100倍超え(⁉︎)と凄まじく上昇しています。
S&P500もリーマン後のパフォーマンスは年率10%程度と決して悪くないにもかかわらず、エヌビディアを比較してしまうとチャートはほぼ平らな状態です。
2018年に大きく下落していますが、これは仮想通貨の大幅な下落によりマイニング用に活用されていたGPUの売り上げが落ちたことと、米中貿易摩擦の影響によるものです。
他方、コロナショックのあった2020年もほとんど影響を受けずに株価は力強く上昇しています。
GPU事業は新型コロナ拡大による外出制限でも、業績への影響は限られるということもあり、2020年6月の段階で暴落前水準に株価は回復していますね。
エヌビディアの2020年2~4月期決算は純利益が前年同期の何と2.3倍。新型コロナウイルスの拡大による外出制限で自宅でのゲーム需要が増えたことから、ゲーム用GPUの販売が増加したんですね。
さらにテレワークの普及もありデータセンター用の半導体の売上も8割増えました。
いわゆる「巣ごもり関連」消費の増大で、業績が好調だったこともあり株価も順調に回復したということです。
短期的に株価急騰!
また以下のチャートは23年12月までの2年チャートです。
22年に入って金融引き締めの影響もあり、大型のハイテク銘柄の株価は大きく下落しました。
赤:NVDA 水色:S&P500
21年末はアーム社買収やCPU事業参入発表で株価が急騰しましたが、買収を断念した22年以降、株価は短期的に下落しています。
さらに景気減速の懸念で、半導体や電子部品の需要が急速に減退していることも株価を押し下げる要因となっています。
しかし23年以降、人工知能(AI)に関連する半導体の売り上げが大きく伸びていることもあり株価が短期的に急騰しています。
このように銘柄の特徴には違いがありますから、その違いを踏まえ投資先を検討することで投資の勝率を高めることにつながります。投資理論を知るための、おすすめの米国株投資本については、以下の記事にまとめていますのでぜひご覧下さい。
エヌビディアの配当実績は?
次にエヌビディアの配当実績をみていきましょう。以下が過去10年間の実績となっていて、綺麗な右肩上がりです。
配当金は上昇傾向ですが、株価が急上昇していることや、他のハイテク銘柄同様に株主還元は自社株買いと中心に行っていることもあり、配当利回りは0.05%程度とそれほど高くないですね。
ハイテク銘柄の成長株ということもあり、エヌビディアは配当を期待して投資する銘柄ではないということです。
ただ米国株の魅力は、高配当や連続増配銘柄が多いことですね。配当利回り7%超えの銘柄や60年以上連続増配しているなど素晴らしい銘柄が米国にはたくさんあります。以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
エヌビディアの売上高や利益は?
次にエヌビディアの業績をみていきます。以下のグラフは、売上高、営業利益、純利益、営業利益率の推移となっています。
売上高は完全い右肩上がりで推移していますが、米中貿易摩擦のあおりで2019年(2020年1月期)の売り上げや利益が減少していますね。
営業利益率も20%から30%近くまで上昇しています。GPUというハードを販売するメーカーということを考えると、この営業利益率の高さは特筆もの。
エヌビディアのGPUが、他社に真似することのできない技術的な優位性を持っているということですね。
エヌビディアの事業別の収益内訳は、ざっくりと
事業内訳
- ゲーム用GPU:50%
- プロフェッショナルGPU(AIとか):10%
- データセンター用GPU:30%
- 自動運転用GPU:7%
となっていて、やはり主力のゲーム向け事業が大きな割合を占めているのがわかります。ただ大きく成長しているのは、データセンター向け事業や自動運転用事業ですね。
データセンターはIT機器を設置する専用施設ですが、そこに格納されているコンピュータのGPUを製造しているんですね。スマホやクラウドの普及に伴ってデータセンターの需要は拡大していて、高速な演算も求めらるということ。
これまでのエヌビディアの業績を牽引したのは間違いなくゲーム用GPUですが、AIや自動運転分野など将来的に大きな需要が見込める事業を展開していることもあり、しばらくは高い成長が期待できそうです。
なお、エヌビディアは売り上げが大きく伸びる成長株ですが、米国には大企業でも大きく成長している銘柄が多くあります。
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エヌビディアの株価の予想は?
エヌビディアの業績は感染症による外出制限などゲーム需要増の恩恵を受けていることもあり、しばらくは株価の上昇も続くのではと予想します。
理由をたんてきにいうと、
・世界的なゲーム需要の増加
・テレワークや遠隔授業によるデータセンター利用の増加
・自動運転、AI用GPU事業の成長期待
ということ。
新型コロナの巣ごもり需要以前から、ゲーム業界は盛り上がってますよね。
例えば、2019年にはGoogleがStadiaというプラットフォームでゲーム事業を開始。Meta(フェイスブック)やAppleも今後参入してくる見込みです。最近ではeSportsという形でゲームをスポーツとして取り組む人も増えています。
このようなゲーム業界の規模やゲーム人口が増えていくのは、エヌビディアの事業にとって確実にプラスなのは間違いありません。
短期的には景気減速懸念で業績が悪化。しかし、将来的にはAIや自動運転の本格的な普及にあわせて、GPUの需要は増大することを考えると、エヌビディアの将来性は十分と言えそうです。
なお、エヌビディアも含めて米国株への投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
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エヌビディアの株は買い時か?まとめ
今回はエヌビディア(NVDA)の銘柄分析ということで、株価の推移(チャート)や特徴、株は買いかについて述べてきました。
米国の高速演算用GPUのエヌビディア。ゲーム用GPU事業で圧倒的な地位を築き上げたエヌビディアですが、ゲームに限らずデータセンター、AI、自動運転用事業も大きく成長していて将来性十分です。
2019年の業績は米中貿易戦争や仮想通貨急落の影響で一時的に落ちましたが、新型コロナ拡大がむしろ追い風で、ゲーム用、データセンター用GPU需要が伸びています。
22年に入って急速な金利上昇による景気減速懸念もあり、景気敏感の半導体セクターの株価は軟調ですが、将来的な半導体の需要は強いことから長期的には株価の上昇が期待できると思います。
最後に米国株やETFに賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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