米国の高配当ETFへの投資はどうですかね?メリットや、おすすめの高配当ETFランキングについても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- 米国の高配当ETFとは?
- 米国の高配当ETFのメリットとは?
- 米国の高配当ETFランキング厳選5銘柄!
投資歴20年のかいまるです。米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産運用をしています。
米国株というと業績の安定した高配当銘柄多いという印象がありますが、特に高配当の銘柄を集めたETFの人気がありますね。
倒産などの個別株リスクが限りなく”ゼロ”。それでいて高配当であるのが”米国の高配当ETF”です。
株価にもよりますが配当利回りが4%を超える高配当ETFもあり注目大ですね。
ネット証券の台頭により米国市場へアクセスしやすくなっていて、手軽に米国の高配当ETFも購入できるようになりました。
定期的な分配金を期待して、新NISAの成長投資枠で高配当ETFへの投資を考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、そんな米国の高配当ETFについて特徴を解説するとともに、おすすめランキング5選についても取り上げます。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
米国の高配当ETFの特徴とは?
米国市場で売買されている配当利回りの高いETF(上場投資信託)ですね。
高配当ETFは、NYダウやS&P500などの指数に単純に連動するのではなく、高配当な銘柄を中心に組み入れられたものです。
配当利回りは、購入した時点での株価に対して年間でもらえる配当金を示したもので、以下のように計算されます。
配当利回り(%)=1株の年間配当金額 ÷1株の株価 ×100
株価にもよりますが、市場の配当利回り平均が約1.5%〜2%程度である中で、高配当ETFは3〜5%程度あるところが大きな特徴です。
株式の利益には、株価の値上がり益を狙う「キャピタルゲイン」と、配当金をもらう「インカムゲイン」の2種類がありますが、高配当ETFは「インカムゲイン」に狙いを絞ったETFと言えるでしょう。
米国株の個別銘柄は6000を超えていて、その中から配当利回りの高い銘柄を選んでいくのはハードルが高いです。
その点、高配当ETFであれば個別銘柄を選ぶ必要はなく、数十から数百の高配当銘柄にまるっと投資することができます。
おすすめの高配当ETFランキング5選(2024最新)
これまで米国の高配当ETFの特徴について見てきましたが、最後に”米国高配当ETFといえばコレだ!”というものをランキング形式で。
結論はVYM、SPYD、HDV、DVY、DHSです。
日本人の個人投資家の間でも非常に人気のあるETFですね。特徴をクイックに見ていきましょう!
※データは2022年12月末現在
おすすめランキング①:VYM
- インデックス:FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス
- 株価(52週レンジ):98.40 〜 112.36ドル
- 信 託 報 酬 : 0.06%
- 配 当 利 回 り : 3.12%
- 組 入 銘 柄 数 : 450銘柄
- 設 定 日:2006年11月10日
おすすめ度No1は断然VYMです。理由は銘柄の分散性ですね。米国市場全体のセクター構成に近いことと銘柄数450と多いことが特徴です。
ただ銘柄数が多いこともあり、それほど配当利回りの高くない銘柄も含まれるため、今回ご紹介するETFの中では分配金利回りが低くなる傾向があります。
配当利回りが高い銘柄というのは概して不人気セクターで成長性が限られるケースが多いです。例えば、電力やガス、水道などの公益株、不動産などのREIT、石油などの資源株は業績の成長が見込めない分、株価は割安で結果として高配当となっています。
他方、VYMはセクター構成が米国市場全体に近いこともあり、成長株も含まれることから高配当を享受しつつ成長性も取り込むことができるので、長期保有に向いているといえます。
おすすめ高配当ETF②:SPYD
- インデックス:S&P500 高配当指数(S&P500 High Dividend Index)
- 株価(52週レンジ): 32.88 〜 43.33ドル
- 委 託 管 理 料 : 0.07%
- 配 当 利 回 り : 4.66%
- 組 入 銘 柄 数 : 80
- 設 定 日:2015年10月21日
SPYDは、米国株が長期的に上昇している中、4%超えの分配金利回りがあるので、人気の高い高配当ETFですね。
REITも含めた高配当80銘柄に定率(1.25%)を機械的に買い付けるもの。株価が下落して配当利回りが高い銘柄も買うので、結果的に”逆張り投資”になり高い配当金を維持しています。
また不動産や公益株の比率が高いことも特徴。なので、米国市場全体に連動するETFのVTIやVOOの補完として保有するという使い方ができます。
おすすめ度No3:HDV
- インデックス:モーニングスター配当フォーカス指数
- 株価(52週レンジ):93.46 〜 107.06ドル
- 委 託 経 費 率 : 0.08%
- 配 当 利 回 り : 3.82%
- 組 入 銘 柄 数 : 81
- 設 定 日:2011年3月29日
大きな特徴は、インデックスに採用されている「モーニングスター配当フォーカス指数」が、ビジネスに堀(MOAT)を持つと判断した高配当銘柄で構成されていることでしょう。業績が悪くMOATがないと判断されると容赦なくはずされます。
なのでHDVは構成銘柄が81と少ない割には、4半期に1回と頻繁に構成銘柄を見直しているんですよね。
例えば、2019年6月の銘柄の入れ替えの際には、半導体セクターの優良銘柄シスコシステム(CSCO)が除外。ITセクターの保有比率が9.91%から3.31%まで低下し、逆にエネルギーセクターの比率が高くなりました。
このように、HDVはアクティブファンド的な色合いがあるということが特徴の高配当ETFです。
なお、姉妹サイトでVYM、HDV、SPYDを徹底比較しています。ぜひこちらもご覧ください。
高配当ETFおすすめ④:DVY
- インデックス:ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス
- 株価(52週レンジ):102.66 〜 126.90ドル
- 信 託 経 費 率 : 0.38%
- 配 当 利 回 り : 3.82%
- 組 入 銘 柄 数 : 105銘柄
- 設 定 日:2003年11月3日
DVYの大きな特徴はセクター比率です。配当利回りの高い金融、公益事業で50%近い組み入れ比率となっています。
これらのセクターは、配当利回りの高い成熟企業が多いセクターですね。
特にS&P500のなかで3〜4%程度の比率でしかない公益事業セクターの比率が極めて高いんですね。
公益事業は株価の値動きが比較的安定していて不況でも業績が落ちることがないこともあり、安定した配当を期待できるセクターです。
他方、公益事業は将来的な成長は限られることもあり、株価の大きな上昇が見込めないセクター。景気の好不況にかかわらず安定配当を期待したいときに適したETFといえます。
おすすめランキング⑤:DHS
米国株高配当ETFは、各社からいろんな商品の取り扱いがありますが、このDHSはウィズダムツリー社が販売しているものになります。
米国の株式市場のうち、株式時価総額が2億ドル、1日の取引量が20万ドル以上など、一定程度の規模を持つ企業から、配当利回りが上位30%以上の企業を集めたETFです。
銘柄数 | 約300 |
株価(52週レンジ) | 73.48 〜 89.54ドル |
分配金利回り | 4.31% |
経費率 | 0.38% |
配当支払月 | 毎月 |
設定日 | 2006年6月16日 |
運用会社 | Wisdom Tree Asset Management |
(出典:Bloomberg.co.jp)
ファンドの規模は1500億円程度とバンガード社やブラックロック社が取り扱っているETFと比べると、かなり小さいですね。
経費率は0.38%となっていて、高配当ETFのVYMが0.06%と比較すると割高感がありますが、過去5年間のトータルリターンは年率7.35%とまずまずのパフォーマンスとなります。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
米国の高配当ETFに投資するメリットとは?
インカム狙いの投資にはうってつけの米国の高配当ETF。そのメリットを端的にあらわすとすれば、
- 高配当銘柄は値動きがマイルド
- 高い配当の再投資で投資効率が向上
- 個別株リスクを限りなくゼロにできる
- 配当金は比較的安定している
ということ。以下、詳細に見ていきます。
メリット①:高配当銘柄は値動きがマイルド
そもそもETFは数十〜数百銘柄に及ぶ企業に分散投資されているもの。かつ高配当銘柄は業績が安定している企業が多いので、高配当ETFは値動きがマイルドな傾向があります。
例えば、高配当株の代表とも言える公益株を想像してもらうとわかりやすいと思います。公益企業は、電気やガス、水道といったインフラに関わる企業で、景気や経済動向に左右されない安定した収益をあげることが可能。
反面、公益企業は、総じて安定配当で高配当利回りですが、売り上げなどの業績を大きく伸ばすことができないこともあり、投資家からの売買が少なくなり株価の上下動が小さくなる傾向にあります。
高配当ETFは、こういった企業の割合が多くなるわけですから、必然的に値動きがマイルドになりますね。
メリット②:高い配当金の再投資で投資効率が向上
これは「シーゲルの投資の要点とは?」にもまとめていますが、高い配当金を出す成熟企業に投資して、この配当を再投資することによって高いリターンが期待できるんですね。
以下の図は、米国で1871年に株式を1000ドル購入して、
①配当を再投資したキャピタルゲイン + インカムゲインの場合
②配当を再投資しなかったキャピタルゲインのみの場合
のリターン比較です。
出典:「株式投資の未来」より
これを見ると配当を再投資した場合のトータルリターンが大きくなるのがわかりますね。なので高配当ETFによって得られた配当金を再投資に回すことで、圧倒的に投資効率が高くなるというわけです。
メリット③:個別株リスクを限りなくゼロにできる
これは高配当ETFというよりもETF全般にいえることですね。
いくら景気や経済の動向に影響を受けづらいと言われているディフェンシブ銘柄でも、一時的な業績悪化や悪いニュースで株価が大幅に下落することは良くあることです。
一つの個別銘柄に集中投資するのはリスクが高いということですね。例えばクラフト・ハインツ。
”投資の神様”であるバフェットが保有している銘柄で、歴史のある食品銘柄ということで業績鉄板、配当利回りが高く人気の銘柄でした。しかし2019年2月の決算が悪く減配したこと、粉飾決算疑惑があったことから翌日の株価は30%近く暴落。
参考記事 >>
クラフトハインツ(KHC)の株価の推移と見通し|大幅減配の教訓とは?
なのでETFのメリットは、このような個別銘柄のリスクを銘柄の分散を図ることで限りなくゼロにすることができるということです。1つの銘柄の株価が下がっても、他の銘柄でカバーできるからですね。
さらに米国株の中でも配当が高い銘柄に着目した米国株 ETF を購入すれば、リスクを抑えながら高い利回りが期待できるというわけです。
とはいえ、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いこと。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
メリット④:配当金は比較的安定している
「成長株に投資をして短期間で株価が2倍、3倍!」
「株価の値上がりを狙って大儲け!」
というのが株式投資の醍醐味であることは否定しませんし、大幅な値上がり益を狙うのも一つの投資手法ですね。
一方、投資家の好みやスタンスによるので正解のない問いではありますが、株価の変動を読むのはプロでも難しいんですよね。
反面、配当金は企業の業績が大きく悪化しない限りは安定的に支払われるため収益の見込みが立てやすいのです。
米国株は日本株に比べて業績堅調な高配当銘柄が多いことからインカムゲイン狙いの投資に適しているといえます。
「米国高配当ETFのおすすめランキング?」まとめ
今回は、米国の高配当ETFがおすすめな理由ということで、メリット、デメリット、おすすめのETF3選について述べてきました。
色々書いていますが、ETFの最大のメリットは個別株のリスクが限りなくゼロであるということ。加えて高配当であるわけですから、配当金を再投資することで投資効率を高めることが可能になるのです。
以前に比べ、米国ETFへの投資は大手のネット証券などから手軽に行うことができるようになりました。
長期保有を前提として、米国の高配当ETFはポートフォリオの主力として十分におすすめできる商品であるといえます。
そんな高配当ETFもメリットばかりのオールマイティー商品ではなく、もちろんデメリットもあります。投資前に知るべきポイントを以下の記事にまとめています。
最後に米国株や米国ETFを賢く運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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